単一のPCSで出力1.575MW
単一のPCSで出力1.575MW
Bonfiglioli Group社の「RPS TL-UL」シリーズ(出所:Bonfiglioli Group社)
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 北米向けの太陽光発電向けパワーコンディショナー(PCS)で、出力1.5MWを超える大容量機の製品化が相次いでいる。

 東芝三菱電機産業システム(TMEIC)が6月に出力2.3MW機を製品化したのに続き(関連ニュース)、イタリアの電力関連機器メーカーであるBonfiglioli Group社は9月3日、北米向けに出力1.575MWのPCS新製品「RPS TL-UL」シリーズを発表した。

 両社のほか、米ゼネラル・エレクトリック、スイスABB、ドイツSMAソーラーテクノロジーなども、同レベルの大容量の機種を製品化している。

 米国では、数十MW~数百MWの出力規模のメガソーラー(大規模太陽光発電所)の開発が相次いでいる。

 こうした規模のメガソーラーでは、PCSを大容量化することで、設置台数を減らし、PCSや送電ケーブルのコストを低減し、事業性を高める要求が強い。PCSメーカー各社は、こうした要求に対応し、大容量の機種の製品化を進めている。

 Bonfiglioli Group社のRPS TL-ULシリーズは、単一のPCSで出力1.575MWを実現した。このPCSを2台で構成した、出力3.15MW機も用意している。

 米国で求められている認証の「UL1741」や、IEEE1547とIEEE1547.1といった基準に準拠している。

 メガソーラーに要求される、無効電力の供給を調整するために十分な機能を有するとしている。静止型無効電力補償装置(reactive power requirement)を備えている。

 影などによる場所ごとの出力状況の違いに対応できるように、複数のMPPT(最大電力点追従)制御も可能としている。

 Bonfiglioli Group社のPCSは、米国で合計出力272MW以上、全世界で同2.5GW以上が稼働済みとなっている。