日本科学技術連盟のデミング賞委員会は2015年10月6日、2015年度のデミング賞各賞の受賞者を決定した(ニュースリリース)。個人が対象のデミング賞本賞はトヨタ自動車顧問で日野自動車特任顧問の蛇川忠暉氏が受賞。企業・組織が対象のデミング賞(2011年まではデミング賞実施賞)はキャタラー(本社静岡県掛川市)、タイCPRAM社の加工食品事業部、GSユアサの産業電池電源事業部産業電池生産本部が、デミング賞大賞(2011年までは日本品質管理賞)はインドNational Engineering Industry社が受賞した。

 デミング賞本賞の蛇川氏は、トヨタ自動車の副社長(調達部門担当)として、仕入れ先に対する表彰制度である「トヨタ経営管理賞」にTQM(Total Quality Management)とTPM(Total Productive Maintenance)、TPS(トヨタ生産方式)を統合した評価方式を導入し,仕入れ先の品質向上に尽力した。日野自動車社長に就任後は,現場の従業員の意識改革と顧客目線による品質経営を導入し、経営面で大きな成果を挙げた。また,QCサークル本部長として各地域のQCサークル活動(小集団改善活動)の活性化に大きく貢献した。

蛇川忠暉氏
2015年度デミング賞本賞を受賞したトヨタ自動車顧問で日野自動車特任顧問の蛇川忠暉氏。