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 スウェーデン カロリンスカ研究所(Karolinska Institutet)は2015年10月5日、同年のノーベル生理学・医学賞に、北里大学 特別栄誉教授の大村智氏ら3人を選出した(プレスリリース)。

 大村氏のほか、William C. Campbell氏、Youyou Tu氏が受賞した。受賞理由は、大村氏とCampbell氏が「寄生虫による感染病に対する新しい治療法の発見(for their discoveries concerning a novel therapy against infections caused by roundworm parasites)」。Tu氏が「マラリアに対する新しい治療法の発見(for her discoveries concerning a novel therapy against Malaria)」。

 大村氏は1935年山梨県生まれ。1963年に東京理科大学大学院 理学研究科修士課程を修了し、北里大学薬学部教授などを経て現職。専門は天然物有機化学。1979年、日本の土壌から見つけた放線菌の作る物質が動物の寄生虫に効果があることを発見。この物質を基に開発した薬剤が、アフリカや中南米の風土病であるオンコセルカ症(河川盲目症)やリンパ系フィラリア症など、複数の熱帯病の特効薬となったという(関連リリース)。

■変更履歴
記事初出時、大村氏の肩書きを北里大学の「特別名誉教授」としていましたが、正しくは「特別栄誉教授」です。お詫びして訂正します。該当箇所は修正済みです。