完成時のイメージ
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(出所:丸紅)
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 七十七銀行は9月28日、福島県相馬市磯部地区に建設する出力約52.5MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)事業に対し、プロジェクトファイナンスによる158億円のシンジケートローンを組成し、融資契約を締結したと発表した。

 三菱東京UFJ銀行をアレンジャーとし、七十七銀行がコ・アレンジャーを務める。シンジケートローンには5行が参加する。同発電事業は、福島県相馬市の復興計画に盛り込まれた津波被災地を活用する東北地方最大規模の太陽光発電事業となる。融資総額158億円のうち、七十七銀行が最大シェアとなる68億円を融資する。

 同発電事業は、SPC(特定目的会社)の「合同会社レナトス相馬ソーラーパーク」が事業主体となる。出資するのは、九電工、オリックス、ベルテクノエナジー(東京都千代田区)、九電みらいエナジー(福岡市)、北斗電気設備工事(福島県南相馬市)の5社。出資比率は、九電工40%、オリックス30%、ベルテクノエナジー19.8%、九電みらいエナジー10%、北斗電気設備工事0.2%となる。

 今年7月に着工し、2017年6月に発電を開始する予定。稼働後の年間発電量は、一般家庭約1万6660世帯分の消費電力に相当する、約6000万kWhを見込んでいる。東北電力に売電する。

 EPC(設計・調達・施工)サービスは、九電工・北斗電気特定建設工事共同企業体が担当する。O&M(運用・保守)は、九電工が担当する。太陽光パネルは、ハンファQセルズ製(約19万8000枚)を丸紅が納入する。パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を導入する。

 建設地となる相馬市磯部地区は、東日本大震災の津波で被災し、塩害により農作が困難となったため、2015年3月に農地転用が認められた。磯部字芹谷地などにまたがる、約70万m2の土地に、太陽光パネルを並べる(関連記事) 。