「中低圧直流配電システム実証棟」完成イメージ図
「中低圧直流配電システム実証棟」完成イメージ図
(出所:三菱電機)
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 三菱電機は、香川県丸亀市の受配電システム製作所構内にショールームを兼ねた「中低圧直流配電システム実証棟」を建設すると発表した。整流装置のほか太陽光・風力発電、蓄電池、直流負荷設備などを設置し、エネルギー管理システム(EMS)で制御する。

 「中低圧直流配電システム」は、太陽光発電と蓄電池から出力した直流電力を交流に変換せずに、直流負荷設備に活用する仕組み。直流から交流への変換に伴う電力損失の低減に加え、配線ケーブルの細径化や長距離化が可能になり、設備コストを低減できるという。

 今後、スマートコミュニティやスマートビル、鉄道分野などの環境配慮型電力需給システムでの採用が期待されるため、実証棟を建設して製品やエンジニアリングの開発や検証を加速する。

 実証棟は、地上3階建てで延床面積は約500 m2、2015年9月に着工し、2016年3月に竣工し、4月から順次稼働する予定。投資総額 約5億円。

 同社は、データセンター向けの直流給電システム「MELUPS DECO」 や、直流1500Vの鉄道架線用直流高速度遮断器など、直流システムを市場投入してきた実績がある。