韓国Samsung Electronics社は2015年9月22日、SSD技術の発表イベント「2015 Samsung SSD Global Summit」を韓国・ソウルで開催し、同社の3次元NANDである「V-NAND」を使ったSSDの新製品「Samsung 950 PRO」を発表した。コマンドプロトコルがNVMe、フォームファクターがM.2 2280という組み合わせをコンシューマー向け製品として初めて採用。超薄型のハイエンドノートPCやワークステーションでのCAD、データ分析、エンジニアリングシミュレーションなどの利用を想定する。V-NANDは、第2世代となるワンチップ128Gビットの32層積層MLCを搭載する。

2015 Samsung SSD Global Summitで950 PROを発表するSamsung Electronics社SSD Market CreationのJungChi Seo氏
2015 Samsung SSD Global Summitで950 PROを発表するSamsung Electronics社SSD Market CreationのJungChi Seo氏
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 Samsung 950 PROには容量512Gバイト(MZ-V5P512BW)と256Gバイト(MZ-V5P256BW)の2モデルがある。PCI express 3.0×4レーンのインターフェースとSSDに最適化されたNVMeを組み合わせたことで、512Gバイトモデルのシーケンシャルアクセスは読み出し速度が最大2500Mバイト/秒、書き込み速度が最大1500Mバイト/秒になった。これを、同じく第2世代V-NANDを搭載するSATAインターフェース&AHCIプロトコルのSSD「Samsung 850 PRO」512Gバイトモデルと比較すると、読み出し速度は4.5倍、書き込み速度は2.8倍高速化したことになる。

シーケンシャルアクセスにおける950 PROと850 PROの速度比較
シーケンシャルアクセスにおける950 PROと850 PROの速度比較
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 950 PROの512Gバイトモデルのランダムアクセスは、4KB・QD32の読み出し速度が最大30万IOPS(input/output per second)、4KB・QD32の書き込み速度が最大11万IOPS。こちらは850 PROの512Gバイトモデルと比較して、読み出し速度が3倍、書き込み速度が1.2倍高速化した。

ランダムアクセスにおける950 PROと850 PROの速度比較
ランダムアクセスにおける950 PROと850 PROの速度比較
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