「Solar Power International」で演説をするジョー・バイデン副大統領
「Solar Power International」で演説をするジョー・バイデン副大統領
(出所:Steven Purcell for SPI 2015)
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 9月16日、米国カリフォルニア州アナハイム市で行われた北米最大の太陽光発電関連展示会「Solar Power International」で、ジョー・バイデン米副大統領が約4000人を前に演説を行った。

 「たくさんの米国人が太陽光発電の『可能性』を理解し始めました。今後も幾何級数的に増えるでしょう。太陽光発電でさらに何ができるかを想像してみてください。どんなにより良い雇用を創出できるか。どんなに心臓病や喘息で患う人を救えるか。どれだけ税金負担を減らせるか。私たちはとても大きな転換期にいます」と、同副大統領は産業の雇用創出と気候変動防止への大きな貢献を称えた。

 「オバマ大統領と私が政権についてから、太陽光発電は20倍に拡大し、さらに雇用は17万4000人から86%増え、今年の終わりには21万人の雇用と予想されています。太陽光発電システムの設置数は2009年の2万件から今年末には100万件に達すると言われています」。

 同副大統領は、太陽光発電のコストが2010年の15.1セント/kWhから現在の3.7セント/kWhまで下がり、クリーンエネルギーが手ごろになり、消費者が簡単に選択できるようになったことを強調した。

 現役の副大統領が、北米太陽光発電産業の展示会に立ち寄るのは初めてで、極めて異例のこと。民主党候補者としての出馬宣言か、とも疑われたものの、副大統領は、オバマ政権の新しい1200万ドルのクリーンエネルギープログラムを発表した。

 このプログラムは、米国民が、いま以上に手ごろにクリーンエネルギーを選択でき、温暖化防止とエネルギーコスト削減を可能にするテクノロジーイノベーションを促進するものである。さらに、2020年までに太陽光発電産業で5万人の退役軍人の雇用創出、全米レベルで低所得者層への太陽光発電の普及なども含まれている。