ソニー、オリンパス、ソニー・オリンパスメディカルソリューションズの3社は2015年9月16日、共同開発を進めてきた外科手術用の4K(4000×2000画素級)内視鏡システムを製品化したと発表した(ソニーのニュースリリースオリンパスのニュースリリース1オリンパスのニュースリリース2)。「VISERA 4K UHD」のブランド名で、2015年10月上旬からオリンパスが日本と欧州で順次発売する。ソニーとオリンパスは同日、東京都内で共同での製品発表会を開催した。

発表会に登壇したソニーの勝本氏(左)とオリンパスの田口氏(右)
発表会に登壇したソニーの勝本氏(左)とオリンパスの田口氏(右)
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 ソニーとオリンパスは2013年4月、医療事業に関する合弁会社としてソニー・オリンパスメディカルソリューションズを設立(関連記事)。今回の4K内視鏡システムは、この合弁を通じて共同開発した製品の第1弾となる。「計画通り、医療機器としては早い2年余りで製品化できた。(ソニーとオリンパスの)マネジメントの強いコミットメントと、現場力の賜物だ」(ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ 代表取締役社長でソニー 業務執行役員 SVPの勝本徹氏)。「両社の技術を結集した製品。4Kを内視鏡下手術のデファクトスタンダードにしたい」(オリンパス 取締役専務執行役員の田口晶弘氏)。

 同システムは、硬性腹腔・胸腔鏡のほか、4K対応のカメラヘッドとカメラコントロールユニット、光源、モニター(31型と55型)から成る。これらを、ソニーのイメージング技術と、オリンパスの光学技術および医療事業のノウハウを持ち寄って開発した。性能を最大限に引き出すため、すべての構成ユニットを「同期して試作・評価した」(勝本氏)。2016年初頭には、4K対応のレコーダーも発売する。