鬼怒川沿いの太陽光発電所を開発したソーラーエナジーインヴェストメント(千葉県市川市)は9月12日、「弊社が所有する常総市若宮戸ソーラー発電所と、鬼怒川氾濫に関する報道について」と題する声明を発表した。
同社は、鬼怒川の川岸に隣接するエリアに太陽光発電所を開発した。この川岸は、鬼怒川の東側に位置する若宮戸地区で、堤防を越えて鬼怒川の水が溢れ出た場所のうちの1カ所となった(関連ニュース)。
川に近い西側にある、出力50kW弱の三つの太陽光発電所と、川から遠い東側にある、出力1.8MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)のうち、川に近い側の低圧連系する太陽光発電所を開発したとする。
現地のフェンスには、連絡先として、今回声明を発表した会社と同じ住所、同じ代表者のグループ会社の名を記した看板が設置されていた。
ソーラーエナジーインヴェストメントでは、若宮戸地区における鬼怒川氾濫の要因の一つとなった可能性があるとして関心を集めている、自然堤防の役割を担っていた丘陵部について、同社グループの所有地ではなく、隣接するメガソーラー事業者の所有地であり、丘陵部を削る造成には関与していないとしている。
丘陵部を所有するメガソーラー事業者とは取引関係がないこと、メガソーラーの開発には一切関わりがないことを強調している。
ソーラーエナジーインヴェストメントが所有する低圧連系の太陽光発電所の用地は、自然堤防となっていた丘陵部の外側、川に近い位置にある。この用地は、購入時から土地の形質を変えていないとしている。比較的低地にあり、平らな状態にある。
また、関連する法令や行政機関への調査を重ねた上で、太陽光発電所を施工しており、法令違反、行政機関からの指導や処分などは一切ないとする。
丘陵部を削られた場所には、土嚢を積み上げて処置されていた。この処置に関して、関連する行政機関から協議や聞き取りを受けた事実もないとする。
特に、常総市議会において、丘陵部を削られたことによる危険性の指摘に関して、市議会の議事録に「太陽光発電事業者と何回か接触した」と記載されていることについて、同社は、この件で常総市と接触したことはなく、丘陵部を所有するメガソーラー事業者のことではないかとしている。
ソーラーエナジーインヴェストメントが所有する太陽光発電所は、2014年3月に設置され、同4月に稼働を開始したという。その後、隣接地でメガソーラーの設置が始まったとしている。