スマイル・プラスの伊藤氏(中央)と、協力企業の登壇者
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NTT西日本は動画コンテンツを提供
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ユーキャンの介護関連教材
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富士ソフトの「PALRO」
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プラスの「スマート介護」関連グッズ
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 介護現場で実践されるさまざまなレクリエーション(介護レクリエーション)を高齢者が楽しめるカフェ、その名も「レク・カフェ」の実証店舗が2015年11月、大阪市の天神橋筋商店街にオープンする。介護レクリエーション関連事業を手掛けるスマイル・プラスが運営するもので、NTT西日本や通信教育大手のユーキャン、富士ソフト、オフィス用品/文房具大手のプラスなどが協力。2016年春から本格始動させる。

 レク・カフェは、地域の商店街の空き店舗を利用し、高齢者が楽しめる商品やサービスを提供する。同時に、介護レクリエーションに通じた人材にとっての実践の場でもある。レクリエーションを通じた「認知症予防」、空き店舗活用による「商店街の活性化」、コミュニティー創出による「地域包括ケア」を両立し、「地域経済に貢献しつつ、高齢者が笑顔でいられる場を作る」(スマイル・プラス 代表取締役の伊藤一彦氏)。

 スマイル・プラスはかねて、三つの形態で介護レクリエーション事業を展開してきた。介護レクリエーションに通じた「レクリエーション介護士」の認定事業、介護レクリエーションに特化した求人サイト「介護レクワーク」の運営、介護レクリエーション用素材を無償で提供するサイト「介護レク広場」の運営である。レク・カフェをこれらに続く新事業と位置付ける。

 協力企業はそれぞれ、次のような形で参加する。NTT西日本は「高齢者が楽しめる動画コンテンツ」を提供し、ユーキャンは認知症予防などに役立つ「思い出カード」を使ったレクリエーションプログラムを提供する。富士ソフトはコミュニケーションロボット「PALRO(パルロ)」を提供し、プラスは介護・福祉施設向け商品デリバリーサービス「スマート介護」を用いたレクリエーションプログラムを提供する。この他にも「さまざまな企業と協力し、『レク・カフェ+文房具店』や『レク・カフェ+調剤薬局』といった形態の店舗を全国に展開したい」(伊藤氏)。

 2015年度中は大阪府の支援事業として運営し、各種サービスを無償で利用できる。2016年春の本格稼働後は、珈琲付きで1人500円程度で利用できる店舗とする考え。