今回の新製品の利用イメージ 日経エレクトロニクスが撮影。
今回の新製品の利用イメージ 日経エレクトロニクスが撮影。
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図1●これまでは実際の電池を使うことが多かった ケースレーのスライド。
図1●これまでは実際の電池を使うことが多かった ケースレーのスライド。
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 米Keithley Instruments社は、二次電池を模擬する装置「2281S型」を発表した(ニュースリリース)。同社は「バッテリーシミュレータ」と呼ぶ。ベンチトップタイプの大きさは255.3mm × 107.2mm × 415.0mmと小型である。

 日本法人のケースレーインスツルメンツによれば、多くのエンジニアが二次電池駆動の機器をテストする際には、実際の電池を使っているという(図1)。このため、充電状態や劣化の度合いが異なるさまざまな電池が必要だった。

 これまで、Keithleyを含む計測器メーカーが電池の模擬用に用意していたのは、直流電源やSMU(source measurement unit)であり、再現性に限界があった。例えば、模擬する電池の出力電圧は基本的に固定されていた。

 それに対して今回の新製品は、フル充電から完全放電までの状態をエミュレート可能で、「業界で初めての"真"の電池シミュレーター」(同社)だという。二次電池動作のIoT機器やウエアラブル機器のテストでの利用を見込む。