完成した「フライホイール蓄電システム」
完成した「フライホイール蓄電システム」
(出所:日経BP)
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山梨県が建設した実証試験用のメガソーラー
山梨県が建設した実証試験用のメガソーラー
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 山梨県甲府市にある米倉山太陽光発電所の敷地内で9月3日、メガソーラー(大規模太陽光発電所)の出力変動を緩和するための「フライホイール蓄電システム」の完成式が開催された。山梨県企業局が建設した約1MWのメガソーラーに隣接し、出力300kW、蓄電容量100kWhの超電導式のフライホイール蓄電システムの実証試験設備を設置した。

 NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「安全・低コスト大規模蓄電システム技術開発」プロジェクトの一環で、山梨県と鉄道総合技術研究所のほか、クボテック、古河電気工業、ミラプロの3社が参加している。

 「フライホイール蓄電システム」とは、電気をフライホイール(弾み車)の回転運動に変換しておき、必要な時に回転運動から発電して電気に戻す仕組み。今回のプロジェクトでは、直径2m、重さ4tのCFRP(炭素繊維強化樹脂)製のフライホイールを磁気反発力で浮かせ、非接触で回転させることで軸受けの損失を大幅に減らした。この磁気反発力をイットリム系高温超電導線材によるコイルとバルク体によって実現した。