スウェーデンの流通大手イケアの日本法人イケア・ジャパン(千葉県船橋市)は8月26日に2016年度(2015年9月~16年8月)の事業戦略を公表し、愛知県長久手市に計画している新店舗に出力1MW級の太陽光発電設備を導入することを明らかにした。

 現在、イケア・ジャパンは国内に8店舗を展開している。2016年度は、熊本市と長久手市への新規出店を予定する。熊本市には2015年10月に出店するほか、長久手市の店舗は2016年3月に土地の取得が完了する。

 熊本市の新店舗は、福岡にある「IKEA福岡新宮」のサテライトという位置づけの小型店になる一方、長久手の新店舗は従来型の大型店舗になる。イケア・ジャパンにとって、東海地方で初めての店舗となる。環境配慮型の店舗にする計画を進めている。

 長久手の新店舗では、メガソーラー(大規模太陽光発電所)のほか、地中熱システムを採用することで、エネルギー消費を従来店より30%以上削減することを目指す。また、緑豊かな長久手の環境に溶け込めるように在来種を中心に高木を他の店舗の2倍以上、植栽する計画。

 イケアの「サステナビリティレポート・2014年版」のよると、同社は2015年末までに世界で再生可能エネルギーに15億ユーロを投資し、建物に太陽光パネルを70万枚設置したほか、風力発電設備224基を所有・運営している。その結果、全消費電力の42%に相当する再エネを発電したという。現在のペースで再エネへの投資を続ければ、2020年までにこの数字を100%にできるとしている。