屋上に設置した太陽光パネル
屋上に設置した太陽光パネル
(出所:日本コムシス)
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蓄電池からEVに充電する
蓄電池からEVに充電する
(出所:日本コムシス)
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 日本コムシスは8月19日、同社の世田谷事業所(東京都世田谷区)に電気自動車(EV)と蓄電池、充電器を導入したと発表した。導入したEVには、同事業所の屋根上に設置した太陽光発電の電力で充電し、工事用車両に使うほか、工事現場の電源としても活用する。

 導入したEVは、日産自動車製の「e-NV200」。太陽光発電(出力9.8kW)の電力は、いったんLiイオン蓄電池システム(10kVA)に充電し、中速充電器を使って蓄電池からEVに充電する。同事業所では、もともと屋根上に太陽光パネルを設置しており、売電せずに全量を自家消費していた。

 「e-NV200」は、24kWhのLiイオン蓄電池を搭載し、交流100Vの給電機能も備えている。日産では、出力1kWの場合、8時間を目安に供給できると公表している。日本コムシスでは、建設現場の電源として、エンジン発電機を使っているが、今後、作業現場にEVで行った場合、EVの給電機能を活用する。同社が手掛ける通信設備の工事は、深夜の作業も多く、エンジン発電機をEV給電に切り替えることで騒音問題が緩和する。

 また、災害時には、太陽光の電力を蓄電池とEVに貯めることで、蓄電池システムから事業所への給電のほか、V2B(ビークル・ツー・ビルディング)機能によってEVも非常用電源として活用できる。

 日本コムシスは、今回の世田谷事業所のほか、すでに3事業所でEVを工事用車両として導入しているが、太陽光発電の電力で充電する仕組みを導入したのは初めて。