フルカラーの立体モデルを造形できる3Dプリンターの選択肢が広がってきている。造形後に着色するといった後工程なしに、形状だけでなく色も含めたリアルな立体モデルを手に入れられる。

 従来、フルカラーの3Dプリンターとしては、粉末材料にバインダーを吐出する方式(結合剤噴射法)の3Dプリンターや、シート材を積層する方式(シート積層法)の3Dプリンターが実用化されている。前者では石膏、後者では紙を造形材料として使用する

* 米3D Systems社は樹脂の粉末を利用したタイプも開発し、販売していたが、現在では製造を中止している。

 これらに加え、造形材料をインクジェット・ノズルから吐出するタイプ(材料噴射法)の3Dプリンターでフルカラーに対応する製品が相次いで製品化される。いずれも、光硬化性樹脂を使うタイプだ。柔軟性のある材料や透明な材料を使えたり、物性値の選択肢が広がったりするなど、フルカラー3Dプリンターの用途が拡大しそうだ。