今回から、「イノベーションの設計図 組織の設計編」を構成する3つの要素の中の「変わらないトップマネジメントの姿勢」を紹介していく(図1)。

図1 イノベーションの設計図 組織の設計編「変わらないトップマネジメントの姿勢」 
図1 イノベーションの設計図 組織の設計編「変わらないトップマネジメントの姿勢」 
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 イノベーションに強い組織をつくることは、トップマネジメントに課せられた責任である。例えば、会社の中興の祖がイノベーションに強い組織をつくり上げたとしよう。しかし、その後の不況時のリストラなどにより、その強さを維持できずにイノベーションの活性度が衰退していく場合がある。この衰退は、経営を引き継いだトップマネジメントの責任であることは明らかだ。

 このようにトップマネジメントの役割は極めて重い。今回は、トップマネジメントの役割の中の「規律」がテーマである。これには、トップマネジメントが「自らを律する」という意味と「会社としての規律を全社員に守らせる」という2つの意味がある。