佐賀県窯業技術センターは、3Dプリンターで造形した立体モデルを焼成して陶磁器の成形品を得る技術「C3DPO(Ceramic 3D-Direct Print-Out )」を開発した(図1)。石膏型に液状の泥である「泥漿(でいしょう)」を流し込んで硬化させるという従来の成形方法*1に比べて、大幅な工程短縮や低コスト化、複雑なデザインの実現などが期待できる。

*1 一般的な陶磁器の成形法としては、石膏型に液状の陶土(泥漿)を流し込んで満たし、石膏に水分を吸収させることで外側を硬化させて余分な泥漿を捨てる「排泥鋳込」、型に空気圧で泥漿を圧入させて硬化後に脱型する「圧力鋳込」がある。
図1 3Dプリンターで造形した成形品を焼成した陶磁器
図1 3Dプリンターで造形した成形品を焼成した陶磁器
粉末材料をバインダーで硬化させるタイプの3Dプリンターを採用した。右側のように、型を使っては成形できないような形状も実現できる。
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