マス・カスタマイゼーションをはじめとする、次世代型ものづくりの基盤となるスマート工場。その実現のポイントは、生産現場の制御に関わるOT(Operational Technology)と、さまざまなデータを扱うIT(Information Technology)の融合である。だが、特にリソースの限られている中小企業などにとっては、そう簡単に解決できる課題ではない。

 そこで重要になるのが、OTとITが融合した生産ラインの構築を支援するプレーヤーの存在だ。そんな“次世代ラインビルダー”ともいうべきプレーヤーには何が求められるのか、2017年5月30〜31日に開催されたスマート工場関連のイベント「FACTORY 名古屋 2017」でパネルディスカッションが行われた(図1)。登壇したのは、その有力候補であるジェイテクト取締役副社長 工作機械・メカトロ事業本部本部長の井坂雅一氏と、スイスABB社の日本法人であるABB取締役バイスプレジデント ロボティクス&モーション事業本部事業本部長の吉田剛氏、この分野の動向に詳しいドイツSaleck Consulting社PresidentのAxel Saleck氏である

* Saleck氏は、本誌でコラム「インダストリー4.0現地レポート」を連載している。

図1 パネルディスカッションの様子
図1 パネルディスカッションの様子
左からジェイテクトの井坂雅一氏、ABBの吉田剛氏、Saleck Consulting社のAxel Saleck氏。
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