「両社(トヨタ自動車とスズキ)による提携が本日からスタートする」。2017年2月6日に開催した2017年3月期の第3四半期決算の記者会見の席上、スズキ代表取締役副会長の原山保人氏は同日発表した両社の業務提携に向けた覚書の締結について、こう説明した(図)。

図 スズキ代表取締役副会長の原山保人氏
図 スズキ代表取締役副会長の原山保人氏
2017年3月期の第3四半期決算の記者会見での様子。

 両社が協力関係の構築に向けた検討を開始することを発表したのが、2016年10月12日。原山氏によれば、スズキはこの日に事業開発統括部を創設。同統括部長と技術、法律、知的財産の専門家を中心とする協議チームを立ち上げ、協業が可能な分野について電話会議を含めて相当頻繁に協議してきた。そして、今回の覚書の締結に至ったとする。

* 2016 年10月12日にトヨタ社長の豊田章男氏とスズキ会長の鈴木修氏が会見し、業務提携に向けた検討を始めると発表した。その前週にトヨタ名誉会長の豊田章一郎氏が仲介する形で、豊田章男氏と鈴木氏が面会したのが発端という。

 今後両社は「環境技術」「安全技術」「情報技術」「商品・ユニット補完」などの分野に関して協業の実現に向け検討に入る。直ちに推進体制を立ち上げ、それらの内容の具体化を目指すという。