「(燃費不正は)会社ぐるみで起こした問題である」。三菱自動車の燃費不正問題を約3カ月かけて調査した特別調査委員会は、2016年8月2日に公表した調査報告書の中でこのように指摘した(図1)1)

図1 三菱自動車の燃費不正問題に関する特別調査報告書を発表する調査委員
図1 三菱自動車の燃費不正問題に関する特別調査報告書を発表する調査委員
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 「決して、三菱自動車の特定の経営陣や特定の役職員が起こした問題ではない。開発本部、あるいは性能実験部や認証実験グループが起こした問題として矮小(わいしょう)化してはいけない。三菱自動車が会社として起こした問題であり、その責任を、すべての経営陣と役職員が自分の問題として受け止めるべきである」と同報告書は厳しく戒めている。