三菱重工業は2017年5月9日、「2015事業経営計画推進状況」の説明会を開いた。その中で、小型ジェット旅客機「MRJ」をはじめとした民間航空機事業について、人員を一時的に削減する計画を発表した*1。MRJの量産開始時期が2020年半ば(目標は2019年内)と1.5~2年遅れることに加えて、米Boeing社向けのTier1事業の生産量が低下しているためだ。

*1 2017年2月時点で、米Boeing社向けのTier1事業の約6600人(直接員、間接員)、MRJ事業(三菱重工業のMRJ事業部と三菱航空機)の約2850人を、2018年4月にはそれぞれ約3割と約2割削減する計画だ。

 一方、同年4月末に開催したMRJ開発進捗状況の説明会では、2017年1月に発表した電気配線の設計変更に関しては「2017年秋には完了する予定」(三菱航空機副社長でチーフエンジニアの岸信夫氏)であることを明らかにした。この設計変更を反映した最終試験機の製造は2018年以降に完了する予定だ。