(画像:Getty Images)
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前号掲載の前編では、Ethernetが自動車内のネットワークにも浸透し、それに伴い車載ネットワークが「分散型」に変わっていくことを紹介した。後編では、どのようにして分散型ネットワークを構築するのか、その実現方法について解説してもらう。(本誌)

 前編では、車載ネットワーク向けEthernet(以下、車載Ethernet)の高速化や低遅延化が進むと、車載ネットワークはダイナミック(動的)に機能を配置できる「分散型ネットワーク」に移行していく可能性が高いことを紹介した(図1)。分散型ネットワークは、バックエンドクラウドやインターネットの世界では一般的に使われている。そのため、フェイルセーフやリソース管理の点で、既に適応力のあるネットワーク構成になっている。

図1 車載Ethernetで分散ネットワークへ
図1 車載Ethernetで分散ネットワークへ
車載ネットワークは現在、セントラルゲートウエーを中心としたアーキテクチャーが主流だが、今後は「ドメイン階層型」を経て、動的に機能を配置できる「分散ネットワーク型」に移行するとみられる。その実現に不可欠なのが車載Ethernetである。
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 後編にあたる今回は、車載Ethernetを用いて、どのようにして分散型ネットワークを構築するのか、その実現方法について紹介したい。