Ethernetを車載ネットワーク(自動車内のネットワーク)に導入する機運が高まっている。2017年7月に開催された車載Ethernetのイベントでは、その普及を前提に、車載Ethernetの導入による車載アーキテクチャーの変化やセキュリティー対策などに関する議論が活発だった。

 運転支援や自動運転に向けた新しい機能を搭載するにつれ、複雑化する車載ネットワーク。その対策としてEthernetを導入し、車載ネットワークをシンプルにする動きが本格化している。2017年7月に開催された車載Ethernetに関するイベント「自動運転時代の車載Ethernet」(主催:日経BP社)では、トヨタ自動車やドイツBMW社、ドイツContinental社、デンソーの講演者がそれぞれ、車載Ethernetを利用して車載ネットワークを論理層と物理層に分け、簡素化する方針を打ち出した(図1)。

図1 新たなアーキテクチャーやセキュリティーの議論が本格化
図1 新たなアーキテクチャーやセキュリティーの議論が本格化
2017年7月に開催された車載Ethernetに関するイベント「自動運転時代の車載Ethernet」では、車載Ethernetを利用した新しいネットワークアーキテクチャーや、セキュリティー対策に関する話題が多かった。現行の100Mビット/秒よりも高速な1Gビット/秒の車載Ethernetを導入する上での課題についても、議論された。(写真:行友重治)
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