米Amazon Web Services(AWS)社、米Google社、米Microsoft社の大手クラウド事業者3社が、それぞれ異なるディープラーニング(深層学習)フレームワークをユーザーに推奨する構図が明白になった(表1)。

表1 Google、Microsoft、Amazon Web Servicesが推す深層学習フレームワーク
表1 Google、Microsoft、Amazon Web Servicesが推す深層学習フレームワーク
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 AWS社は2016年11月、米CarnegieMellon University(CMU)などの研究者が開発するオープンソースソフトウエア(OSS)の深層学習フレームワーク「MXNet」を「AmazonWeb Services」の「推奨フレームワーク」にすると発表した。秋にはMXNetの主要開発者だったCMUの博士課程学生のMu Li氏と、Li氏の指導教官でMXNetの開発アドバイザーのAlex Smola教授が共にAWS社に移籍。同社がMXNetの開発に積極的に関与する姿勢を示した。

 競合ではGoogle社が2015年9月に「TensorFlow」、Microsoft社も2016年1月に「Microsoft Cognitive Toolkit(CNTK)」をOSSとして公開。前者はTensorFlowの商用クラウドサービス「Cloud Machine Learning」を2016年9月に始めている。

 AWS社はなぜMXNetを選んだのか。同社でAI(人工知能)担当General Managerを務めるSwami Sivasubramanian氏(図1)に聞いた。

図1 Swami Sivasubramanian氏
図1 Swami Sivasubramanian氏
米Amazon Web Services社、AI担当General Manager。
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