【新車】Volvo社が最初のモデルを発表、高級EVブランド「Polestar」

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 スウェーデンVolvo Carグループの高性能電動車ブランドであるPolestarは2017年10月17日、最初のモデルとなる「Polestar 1」を発表した。

 Polestar 1は、2+2シートのクーペで、エンジンで発電してモーターで駆動するシリーズ方式のプラグインハイブリッド車(PHEV)となる。最高出力は447kW(600hp)、最大トルクは1000
N・m。2次電池の電力だけで150kmまで走行できる。

 Volvo社の中大型車向けプラットフォーム「SPA(Scalable Product Architecture)」を採用するが、部品の半分は新たに設計。新開発の連続制御式電動サスペンション、トルク配分用の二つの電動リアアクスルなど、高度なシャシー技術を搭載する。ボディは炭素繊維強化樹脂(CFRP)製で、車体質量を減らして重心を低くしつつ、ねじり剛性を45%高めた。

 Polestar 1の後に「Polestar 2」を投入する。Polestar 2はPolestar 1より一回り小さい中型車で、Volvo社初の電気自動車(EV)となる。米Tesla Motors社「Model 3」を競合車とし、Polestar 1より量産規模が大きくなるという。さらにその後、電気自動車のSUV「Polestar 3」まで投入することが決まっている。 (櫛谷さえ子)

【技術】ホンダの着脱可能な車載電池、セルはパナやLG社から調達か

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 ホンダは着脱可能なリチウムイオン電池を「CEATEC JAPAN 2017」(幕張メッセ、2017年10月3〜6日)で公開した。電動2輪車(EVバイク)や超小型電気自動車(EV)をはじめ、家庭用の電源として共用できるのが特徴だ。

 電池容量は1kWh以上を見込む。電池セルは民生用に大量に流通する「18650」の活用を視野に、パナソニックや韓国LG社などからの調達を検討している。

 質量は1個あたり8kg前後になる見通し。寸法は概算で全長150×全幅170×全高300mmほど。搭載個数はEVバイクなら1〜2個、超小型EVなら4個ほどを想定。「軽自動車や乗用車に適用するには、電池を10〜20個搭載することになる。電池交換の手間がかかり現実的ではない」(ホンダ ビジネス開発統括部主任技師の中島芳浩氏)という。

 着脱式の車載電池には多くの利点がある。(1)電池の搭載個数を変えることで、狙った航続可能距離を達成しやすいこと、(2)技術進歩に合わせて電池を改良して搭載でき、車両の性能を高めやすいこと、(3)一つの電池を多種の用途に使い回せるため、消費者が支払う費用を下げられることなどだ。 (窪野 薫)