ITS世界会議が2015年10月、フランス・ボルドーで開かれた。地元フランスのPSA Peugeot CitroenグループやRenault社が自動運転車を公開したほか、Valeo社が赤外線レーザースキャナー、パナソニックがディープラーニング(深層学習)を使った画像処理技術を展示した。

 PSA Peugeot Citroenグループ会長のCarlos Tavares氏は「シトロエンC4」を改造した自動運転車(レベル3)で、パリ~ボルドー間の550kmを自動運転することに成功したと発表した(図1、2)。

図1 PSA Peugeot Citroenグループの自動運転車
図1 PSA Peugeot Citroenグループの自動運転車
「シトロエンC4」を改造したもの。
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図2 パリとボルドー間を自動運転
図2 パリとボルドー間を自動運転
550kmの自動運転に成功した。レーザースキャナー、ミリ波レーダー、カメラ、GPSといったセンサーを備える。
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 SAE(米自動車技術会)の定義によれば自動運転の「レベル1」はACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)またはLKS(車線維持支援システム)の運転支援、「レベル2」はACCとLKSを同時に行う部分的自動運転。「レベル3」は高速道路などでの状況依存型自動運転(運転者の監視下)、「レベル4」は特定の状態においてシステムがすべての運転操作の制御を実施する完全自動運転、「レベル5」は運転者不要の完全自動運転となっている。