ディー・エヌ・エー(DeNA)は2016年8月1日、千葉市美浜区の豊砂公園内の往復500mの専用レーンで、自動運転バスの試験運行を開始した。フランスEasyMile社の無人運転車両「EZ10」を使い、事前に手動で運転して作成したルートに沿って走行する(図1)。

図1 試験運行で使用している「EZ10」
図1 試験運行で使用している「EZ10」
容量15kWhのリチウムイオン電池を搭載し、満充電で最大10時間走れる。
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 EasyMile社は既に欧州5都市の公道で、EZ10の実証実験を行っている。日本と同様に欧州でも、無人運転車の公道での走行は認められていない。そのため、同社の実証実験では非常時に備えて、手動で運転するオペレーターが同乗した。DeNAが試験運行を行っている公園は、「イオンモール幕張新都心店」に隣接しており、公園の敷地内はイオンモールが千葉市から管理の一部を委託されている私有地である。無人運転車の走行は可能だが、安全への配慮を最優先してオペレーターを同乗させた。

 試験運行で使用するEZ10は、12人が乗れる4輪駆動の電気自動車(EV)である。容量15kWhのリチウムイオン電池を搭載し、満充電で最大10時間走れる。最高速度は40km/hだが、試験運行では10km/h以下に速度を抑えた。