大同特殊鋼とホンダは、重希土類のDy(ジスプロシウム)などを使わないNd-Fe-B(ネオジム-鉄-ホウ素)系磁石(以下、ネオジム磁石)を開発した。ホンダが、ハイブリッド車(HEV)用モーターに採用する(図1)。高価で産出地が限られるDyなどを使わないネオジム磁石をHEV用モーターに搭載するのは、「世界で初めて」(両社)だ。
大同特殊鋼は、重希土類のDyやTb(テルビウム)を使わずにネオジム磁石の磁力の強さを維持しつつ、耐熱性を高められる技術を開発した。併せて、ホンダがモーターの耐熱性を高める工夫を凝らし、1モーター式ハイブリッド機構「i-DCD」での採用にこぎ着ける。モーターの外形寸法や最大トルク(160N・m)、最高出力(22kW)は従来品と同じ水準に達した。