国内自動車メーカー7社の2017年度(2017年4月~2018年3月)連結決算は、トヨタ自動車やホンダなど5社が営業減益になる見通しだ。円安のメリットが薄れた他、北米事業の採算悪化、原材料高などが響く。ただし研究開発費は、7社全てが前年度より増やす。収益悪化の中でも、電動化や自動運転技術など将来への投資を強化する。

 2016年度から2年連続で減益基調が続く中、2016年度はトヨタとホンダ、日産自動車が研究開発費を前年度より減らしたが、2017年度は7社全てが増やす計画だ。7社のうちホンダとスズキ、マツダ、SUBARU(スバル)の4社は、過去最高の投資額になる。

 各社が研究開発費を増やすのは、世界的に競争が激しくなっている電動化や自動運転などの技術開発で、他社に後れを取れないためである。トヨタや日産などの3社は自動運転関連を重視する一方、スバルやマツダなど4社は直近の課題である電動化に軸足を置く。