ジェイテクトは亀山工場(三重県亀山市)に第2工場を新設し、ハブユニットの主流である玉軸受を使うタイプ(B-HUB)の生産を始めた(図1)。第2工場は2016年3月に竣工、国分工場(大阪府柏原市)から設備を段階的に移設し、2017年に本格稼働を始めた。建屋に20億円、設備に20億円、計40億円を投資した。

図1 組立ラインの出口
図1 組立ラインの出口
組み立てたハブユニットを作業者が検査し、パレットに並べていく。
[画像のクリックで拡大表示]

 ハブユニットはホイール用軸受と周辺部品を一体にしたもの。現在の主流は第3世代と呼ばれる、インナー側のハブフランジまで一体にしたタイプだ。シールを取り付け、予圧の管理も済ませた状態で納めるので、自動車メーカーでは取り付けるだけで調整の必要がない。ABSやESC(横滑り防止)用の回転センサーも取り付けて出荷する。

 国分工場には16のラインがあったが、このうち13ラインを移設し、2ラインを新設、計15ラインとした。さらに2017年内に1ラインを増設し、ライン数を元通り16とする。面積は1万7000m2から1万4900m2と12%減。2015年に600万個だった年間生産能力を、2017年には800万個にする。