ライトビークル(乗用車と車両総重量6t未満の商用車を含む)の世界販売台数は、2017年には前年比1.5%増の約9350万台(図1)。そして、2021年には同販売台数は1億台の大台に乗る。IHS Markit Automotiveは、2017年春に開催した「2017 Spring Automotive Conference-Tokyo」でそんな予測を発表した。

図1 2016年と2017年の世界のライトビークルの販売台数予測
図1 2016年と2017年の世界のライトビークルの販売台数予測
地域別の値は、2016年に対する2017年の販売台数予測の増減。出典: HIS Markit Automotive
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 IHS Markit Automotiveによれば、ライトビークルの世界販売台数は、2016年には9210万台。2017年には、そこから140万台伸びる。その内訳は、中国が約53万台で最大。2016年末で終了予定だった排気量1.6L以下の小型車に対する減税が1年間延長され、そのけん引役になると見る。次いで多いのが南アジア。約47万台の伸びで、インドは好調だが、東南アジア諸国連合(ASEAN)は、現時点では苦戦という見方である。

 欧州については、西欧が約15万台、東欧が約12万台のプラスと予測。英国が欧州連合(EU)からの脱退もあって減少するが、ドイツやスペインは堅調で、欧州全体では若干の伸びと見ている。南米は約8万台増。ブラジルがプラスに転じるという。同様に、日本・韓国が約6万台、中東・アフリカが約3万台といずれも微増の予測だ。

 一方、減少と見ているのが北米。約12万台の減少との予測だ。国別ではカナダが増加し、メキシコが堅調に推移する見込みだが、米国が約20万台減で、全体としては減少と推測する。