今回の分解レポートは、急速に進化しつつある車体の軽量化技術を取り上げる。ドイツBMW社は、電気自動車の「i3」やプラグインハイブリッド車の「i8」にCFRP(炭素繊維強化樹脂)製キャビンとアルミニウム合金製アンダーボディーを組み合わせるなど、“マルチマテリアル”構造の採用を積極的に進めている。このマルチマテリアル化を新たに適用したのが、2015年6月に発表した新型「7シリーズ」である(図1)。ボディー骨格にCFRP、アルミ合金、鋼板を採り入れた、新たな軽量構造を適用した。今回は、その最新技術について見ていく。

図1 BMW社「7シリーズ」
図1 BMW社「7シリーズ」
先代から快適・安全装備の追加にもかかわらず、130kgもの軽量化を実現した新型「7シリーズ」。
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