分解レポートでは、これまで日本で実施された分解研究作業を中心に紹介してきたが、今回はスウェーデンVolvo社の「SPA(Scalable Product Architecture)」を取り上げる。同プラットファームは同社が自社開発したもので、2015年に発売したSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)の新型「XC90」から採用した(図1)。もともと米Ford Motor社グループに属していたVolvo社だが、同グループからの分離が決まる少し前の2009年から独自プラットフォームと、パワートレーン技術の自社開発を始めていた。この両者を初めてそろって採用したのがXC90となる。

図1 Volvo社「XC90」
図1 Volvo社「XC90」
新型プラットフォーム「SPA(Scalable Product Architecture)」を用い、「Drive-E」と呼ばれる直列4気筒ターボエンジンとアイシン・エィ・ダブリュ製8速ATを組み合わせる。価格は774万~1009万円。
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