AIに理由を語らせるには

 深層学習で作成した人工知能は、中身がブラックボックスだから信頼できない(AIチップ創世記)。よく聞く話です。だから、自らの行動の理由を説明できるAIの研究があることも頷けます。ところが複数の研究者からこう聞きました。そもそも論理で作ろうとしたAIが失敗したからこそ、今があるのだと。人の思考や行動の全てを言葉で説明するのは無理だというわけです。ならば、理由を語るAIを作るには、口がうまい人の喋りを深層学習させた方がいいのかも。(今井)

ついに3Dプリンターがエレ業界に上陸

 特集2(インクからエレクトロニクス)で紹介したAgインクやCuインクの今後の本命用途の1つは3Dプリンターでしょう。筆者自身、これまで3Dプリンターで製造できるのは筐体だけと高をくくっていたのですが、配線、特に多層配線やTFTまで3Dプリンターで印刷できるようになってくるとそのインパクトの大きさは計り知れません。製造プロセスだけではなく、製品の設計からモノづくりが変わっていきそうです。記者サイドから見ると、まずは「分解」が非常に難しくなりそうな気がします。(野澤)

electronica会場で感じた欧州の風

 2016年11月にドイツ・ミュンヘンで開催された産業用エレクトロニクスの国際展示会「electronica 2016」に参加しました。その会場でたびたび目にしたものがあります。それは、電気自動車(EV)。自社製品が採用された例としてアピールするため、さまざまな部品メーカーがブースに実車を展示していました。しかも、単なるEVではなく、レースを走るためのフォーミュラマシンです。モータースポーツの本場、欧州ならではといえるでしょう。(根津)