建設や警備に広がるOculus
 VR(仮想現実感)技術やVR用ヘッドマウントディスプレー(HMD)で人手不足を解消する手段を実現する動きが出ています(記事)。そこで活躍するのが、米Oculus VR社のHMD「Oculus Rift」です。建機の遠隔操作システムや警備システムなどで利用されていました。Oculus Riftは現在、開発者版ながら市販されており、安価なため、さまざまな分野で活用されているのでしょう。ゲーム業界で注目を集めるVRですが、それ以外にも広がりそうです。(根津)

振り返ると技術の宝の山
 Breakthrough「貼り合わせで限界を超える」(記事)で取り上げた接合や剥離(はくり)技術の多くは、要素技術としては以前からありました。これまで実用化が遅れていたのは、半導体業界全体がSi技術の微細化、つまりムーアの法則の維持に邁進していたからでしょう。ムーアの法則が減速し、新機軸が必要になってようやく、かつて通ってきた道の両側に転がっている技術の宝に脚光が当たり出しました。今後は、この技術が大きな潮流となり、画期的な製品が続々と出てきそうです。(野澤)

味方を増やす取り組みに感心
 拡張現実(AR)の解説記事のために、国際会議「ISMAR」を取材しました(記事)。日本で開催されるのは8年ぶり。そこで、ISMARの推進母体である日本バーチャルリアリティ学会 複合現実感研究委員会が、異分野の技術者にも関心を持ってもらおうと、無料の一般公開イベントを会議最終日に開催しました。英語で発表された内容を日本語で分かりやすく解説するもので、参加者の評判も上々。周辺技術者を積極的に呼び込もうとする取り組みに感心しました。(田中)