会話の“不気味の谷”はあるか
 会話ロボットなどについての特集記事(記事)をまとめていて、ふと気になったのがロボットの会話機能の“不気味の谷”はどこまで深いかという点です。不気味の谷とは、見た目を中途半端に人間に似せたロボットは、似せないロボットよりも不気味に見えるという課題です。会話でも、ロボットが人間のように話すと、人間側が混乱する可能性があります。一方で、とんちんかんな会話やいかにもロボット風な一本調子の話し方が続くと、人間側が嫌気をさしてしまうのも確か。会話はたとえ人間同士でも、感情の機微を読み取れずトラブルになることがある難しいインターフェースだけに、どこまで人間に似せるかの“さじ加減”が課題になりそうです。(野澤)

若い力
 スパコン性能ランキングで首位の座を獲得した中国National Supercomputing Center in Wuxiは、国際会議「ISC High Performance 2016」に併設された展示会場でブースを構えていました(記事)。訪れて驚いたのは、説明員の誰もが若かったことです。同様にPEZYグループのブースでも、目立ったのは若者の姿です。彼らの取り組みが業界にどこまで爪痕を残すのかは、まだわかりません。ただ、若い頃に、過去のしがらみに捉われず、一から新しいものを作り出す経験を積めるのは、純粋に羨ましい気がしました。中国では、年配者を若い研究者に総入れ替えして成功した研究機関もあるのだとか。(今井)

JPCAで行けなかったブース
 「JPCA Show 2016」(記事)の取材中、ずーっと気になりつつも行けなかったブースがあります。それは「プロの極意!はんだ付けを極めろ!!実装体験コーナー」です。はんだ付けは、やはり実装の中核技術ということでしょうか。女子のはんだ付けと言えば、2つの声があります。「女子は、はんだ付けなんてやったことないでしょう」「女子でも学校で習ったからできて当たり前でしょ」というもの。日本の中学校では1989年の学習指導要領改訂で男女一緒の技術家庭科に一本化されており、今36~37歳以下であれば男女問わず“実装経験アリ”のはずです。おっと、はんだ付けの経験の有無で自分の歳がばれてしまうかも……。(宇野)