説明会に登壇した三菱電機 常務執行役 半導体・デバイス事業本部長の眞田享氏
説明会に登壇した三菱電機 常務執行役 半導体・デバイス事業本部長の眞田享氏
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 パワーデバイス大手の三菱電機が攻めに出る。同社は2017年11月、報道機関向けにパワーデバイス事業の説明会を開催し、今後5年で同事業の売上高を約1.5倍に成長させるとぶち上げた。

 具体的には、2017年度に1300億円を見込む同事業の売上高を、2022年度に2000億円にする。営業利益も伸ばす。17年度上期で約7%の営業利益率を22年度に10%にすることを狙う。

 三菱電機が大きなシェアを握るのが、Si IGBT(以下、IGBT)モジュールである。中でも、制御回路や保護回路などを内蔵した「IPM(Intelligent Power Module)」と呼ばれる製品に強みを持つ。

 同社の予測によれば、IGBTモジュールの世界市場規模は、2017年度で約37億米ドル。その後、年平均成長率6%ほどで伸長し、2022年度には約50億米ドルに達する(図1)。同社はIGBTを主力とするパワーデバイス事業を、このペースを上回る年平均10%で成長させるという強気のシナリオを描く。

図1 パワー半導体事業を5年で1.5倍に
図1 パワー半導体事業を5年で1.5倍に
三菱電機の調べによれば、IGBTモジュールの世界市場規模は、2017年度で約37億米ドル。その後、年平均成長率6%ほどで伸長し、2022年度には約50億米ドルに達すると見込む(a)。これを上回るペース(10%)でパワーデバイス事業を成長させて、売上高を2017年度の1300億円から、2022年度に2000億円にすることを目標に掲げる(b)。(図:三菱電機の資料を基に本誌が作成)
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