量子効率を高めた近赤外線イメージセンサーの断面(写真:ソニー)
量子効率を高めた近赤外線イメージセンサーの断面(写真:ソニー)
[画像のクリックで拡大表示]

 ソニーは、同社従来製品に比べて量子効率を約2倍に高めた、Si製の近赤外線イメージセンサー(撮像素子)を開発した注1)。850nmにおける量子効率は、条件により異なるが35%前後と高い。従来製品では同18%ほどだった。開発品は、虹彩認証用途に向けて2017年7月から量産している。

注1)開発品の詳細を「2017(63nd)IEEE International Electron Devices Meeting(IEDM 2017)」で発表した。

 効率が高い分、顔に照射するLED光源の明るさを抑えられるので、消費電力を削減できる。あるいは、近赤外線が少ない環境下でも、精度よく虹彩認証が可能になる。今後は、顔認証やモーションセンサーなどの用途も狙う。