東北マグネット インスティテュート設立に関する発表会では、同社 代表取締役社長の阿部宗光氏が事業戦略などを語った。同氏は、アルプス電気からの出向している。
図1 意気込みを語る
東北マグネット インスティテュート設立に関する発表会では、同社 代表取締役社長の阿部宗光氏が事業戦略などを語った。同氏は、アルプス電気からの出向している。
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 高い飽和磁束密度と高い透磁率。この相反する特性を両立する“夢”の材料がついに実用化される。この材料を供給するのは、2015年11月5日に設立された東北マグネット インスティテュート(以下、TMI)である(図1)。同社は、東北大学 金属材料研究所 教授の牧野彰宏氏らの研究グループが開発した新しい軟磁性材料「ナノメット(NANOMET)」を製造・販売するベンチャー企業である注1)

注1)ナノメットは牧野氏とNECトーキンの商標になっている。

 同社に対して、東北大学の子会社で投資会社の東北大学ベンチャーパートナーズの他、新材料の使い手を中心とした大手5社が出資する注2)。アルプス電気とNECトーキン、JFEスチール、パナソニック、村田製作所である(図2)。

注2)東北大学ベンチャーパートナーズは2015年8月に、金融機関と共に「第1号ファンド」を設立。その第1号案件として採択したのが、TMIである。
TMIに出資するアルプス電気とNECトーキン、JFEスチール、パナソニック、村田製作所からは、部長から代表取締役社長といった役員まで、幹部クラスが発表会に出席した。アルプス電気 代表取締役社長の栗山年弘氏(後段の一番左)、NECトーキン 代表取締役社長の小山茂典氏(後段の左から2番目)、JFEスチール 理事の尾﨑由紀子氏(前段の一番右)、パナソニック 生産技術本部 本部長の井上博之氏(後段の右から2番目)、村田製作所 執行役員の水野健一氏(後段の一番右)である。写真前段の左から2番目が、東北大学の牧野氏である。
図2 大手企業の幹部がずらり
TMIに出資するアルプス電気とNECトーキン、JFEスチール、パナソニック、村田製作所からは、部長から代表取締役社長といった役員まで、幹部クラスが発表会に出席した。アルプス電気 代表取締役社長の栗山年弘氏(後段の一番左)、NECトーキン 代表取締役社長の小山茂典氏(後段の左から2番目)、JFEスチール 理事の尾﨑由紀子氏(前段の一番右)、パナソニック 生産技術本部 本部長の井上博之氏(後段の右から2番目)、村田製作所 執行役員の水野健一氏(後段の一番右)である。写真前段の左から2番目が、東北大学の牧野氏である。
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