クルマにアプリケーションソフトウエア(アプリ)をダウンロードして、スマートフォンのように機能を拡充していく。そんな車両情報基盤システムを、デンソーが開発中だ。車載Ethernet関連の国際会議「5th Annual IEEE-SA Ethernet&IP@Automotive Technology Day」(2015年10月27~28日、パシフィコ横浜開催)で出展した。車載ネットワークに接続してある、あるいは新たに追加した機器を活用するアプリをサーバーからダウンロードして実行できる。いわばクルマ版、「Plug and Play」だ。この仕組みにより、自動車の購入後の機能アップデートを容易にし、継続利用を促す。「あくまで技術提案だが、2022年ごろの自動車での利用を想定している」(説明員)という。

 一例として、以下のようなデモを会場そばの展示場で披露した。「制御」や「HMI(Human Machine Interface)」など、機能の種類ごとに大まかに分類した「ドメイン」を設け、各ドメインを「マルチプロトコルゲートウエイ(セントラルゲートウエイ)」につないだネットワークを構築。

デンソーが開発中の車両情報基盤を使ったデモの構成。各ドメインをEthernetのリング型ネットワークで接続。「コネクテッドゲートウエイ」をアプリのダウンロード・実行を担う。デモでは、接続するカメラの個数に応じて、新たなアプリを追加・実行できる様子を披露した。アプリに応じて、メーンディスプレーの映像が切り替わる。
デンソーが開発中の車両情報基盤を使ったデモの構成。各ドメインをEthernetのリング型ネットワークで接続。「コネクテッドゲートウエイ」をアプリのダウンロード・実行を担う。デモでは、接続するカメラの個数に応じて、新たなアプリを追加・実行できる様子を披露した。アプリに応じて、メーンディスプレーの映像が切り替わる。
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デモの様子。ドメインコントローラー
デモの様子。ドメインコントローラー
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「セントラルゲートウエイ」
「セントラルゲートウエイ」
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