大林組は、建設の資機材を自動で搬送する「AGV(Automated Guided Vehicle:無人搬送車)」の新型機を開発した。最大の特徴は、段差やスロープを乗り越えて、工事用の仮設エレベーターに乗降できること。20mm程度の段差を乗り越え、スロープ上の走行が可能だという。2015年8月から、東京都内の高層ビルの建設現場で利用を始めた。

AGVの新型機
AGVの新型機
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 大林組は、日本の少子高齢化にともなう建設作業員の減少を見据えて、搬送作業の効率化や作業員の削減のためにAGVの開発に取り組んできた。2013年にAGVを実用化し、既にいくつかの建設現場に導入してきた。ただし、段差やスロープに対応できないという課題があった。今回の新しいAGVでは、従来機よりも大きな口径6インチの移動用車輪を採用することで、この課題を解決した。
従来のAVG
従来のAVG
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