ISDF 2016の基調講演で、FPGAのパッケージを掲げるBrian Krzanich氏(Intel社の写真)
ISDF 2016の基調講演で、FPGAのパッケージを掲げるBrian Krzanich氏(Intel社の写真)
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 米Intel社は、同社にとって最も重要なプライベートイベント「IDF(Intel Developer Forum) 2016 San Francisco」を2016年8月16日~18日に開催した。初日の基調講演でCEOのBrian Krzanich氏は、パソコンの次を担う「インテル入ってる(Intel Inside)」製品を多数見せた。VR(Virtual Reality)向けHMD(Head Mounted Display)、ドローン、スマートグラス、ロボット向けカメラなどである。Intel社側としては、リーチの広さをアピールしたのだろうが、むしろそこに同社の苦悩がうかがえる。パソコンの次のキラーアプリケーションがいまだに見つからないことを示しているからだ。

 このところスマートフォンに押されパソコン市場は縮小の一途をたどっている。Intel社はパソコン向けMPU「Coreプロセッサー」よりも低消費電力の「Atomプロセッサー」でモバイル市場に挑戦してきたが、英ARM社のCPUコアを搭載したアプリケーションプロセッサーICに歯が立たない。Intel社は2016年4月にパソコンやモバイル関連事業の収益改善を目指し、従業員の約11%に相当する1万2000人を削減すると発表した。