視察に訪れた台湾の蔡英文総統(中央)。「パネルは台湾を支える重要な産業」と語った。
視察に訪れた台湾の蔡英文総統(中央)。「パネルは台湾を支える重要な産業」と語った。

 花形だったテレビ、スマホの姿が消えた─。台湾で開催されたディスプレーの専門展示会「Touch Taiwan」(2016年8月24~26日)の展示内容は、これまでと一変した。

 ディスプレーの展示会といえば、テレビ用やスマートフォン用の最新パネルを各社が競い合って展示するのが定番。ところが、今回のTouch Taiwanでは、これらの展示は全く目立たなかった。その一方で、出展者が大きなスペースを割いて展示したのが、自動車用パネルや、AR(拡張現実感)ディスプレー、VR(仮想現実感)ディスプレーだった(図1)。

図1 「Touch Taiwan」で展示された主なディスプレー
図1 「Touch Taiwan」で展示された主なディスプレー
これまで主役だったスマートフォン用やテレビ用のパネルは、ほとんど姿を消した。代わりに目を引いたのが、自動車用のディスプレーや、AR/VRのディスプレーの展示だった。(a)は自動車用ディスプレー(CPT社)、(b)はARディスプレー(CPT社)、(c)はVRディスプレー(AUO社)の展示。
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