独自のアイデアや企画をハードウエア製品に仕立てるハードウエアベンチャー(ハードウエアスタートアップ)。だが、アイデア止まりや試作品止まりの場合が多く、なかなか製品を市場に投入できない。そんな状況を打破すべく始まったのが、ハードベンチャー支援活動「Makers BootCamp(MBC)」だ。MBCは、ベンチャーキャピタリストの牧野成将氏と藤原健真氏が京都に設立したDarma Tech Labsが運営する。

 MBCの目的は、ハードウエア開発の経験が乏しいスタートアップを対象に、量産を前提にした試作品、いわゆる「量産試作品」の作製を支援すること。この量産試作品を国内外の工場に渡し、製品を量産してもらう。これにより、「スタートアップの機器は面白いが、なかなか製品にならない」という常識を覆すことを狙う。

 量産試作品を作成する際に協力を仰ぐのが、京都にある中小企業が参加する「京都試作ネット(KSN)」である。KSNは2001年に設立され、現在100社以上が参加している。KSNではこれまで大手企業の試作を請け負ってきた。この実績を生かして、スタートアップを支援する。MBCに参加するスタートアップは、MBCを通じて量産試作を2015年内に終えて、量産出荷する予定だ。