左がInfineon社 CEOのReinhard Ploss氏、右がCree社 Chairman and CEOのChuck Swoboda氏(写真:Infineon社)
左がInfineon社 CEOのReinhard Ploss氏、右がCree社 Chairman and CEOのChuck Swoboda氏(写真:Infineon社)

 パワー半導体最大手であるドイツInfineon Technologies社が、再び大型買収に乗り出す。米International Rectifier(IR)社を30億米ドルで2015年に買収した注1)。これに続き、米Cree社のパワーデバイスとRFデバイスの部門「Wolfspeed」を8億5000万米ドル(約7億4000万ユーロ)で買い取る。この買収を、パワー半導体分野のガリバーへの階段を駆け上がるためのステップにする。

注1)なお、Infineon社はIR社の買収を2014年に発表していた。

 Cree社はパワー半導体に欠かせない高品質なSiCウエハーを手掛け、高いシェアを持つ。Cree社はSiCパワーデバイスの他、同デバイスやRFデバイス、LEDに向けたSiCウエハーを手掛ける業界の“老舗”である。このSiCウエハー事業をInfineon社が傘下に収めることで、材料から素子、モジュールまでを押さえることになる。これにより、SiC分野の「トップになる」(Infineon社)という。