ラピスセミコンダクタは、ICパッケージ内のリードフレームを使って、さまざまな電子部品を内蔵できる技術を開発した(図1)。まずは水晶振動子を内蔵した汎用マイコンの販売を特定顧客向けに販売してきたが、一般への販売を2016年中に始める。パッケージ内に異種部品を実装する際に樹脂基板やSi基板(シリコンインターポーザー)を使うよりも安価にできる。

図1 左は、ICパッケージ内のリードフレーム。赤く囲んだ部分に水晶振動子(右)が固定されている。穴から水晶振動子の金色の端子をリードフレームに開けた穴から露出させている。(写真:ラピスセミコンダクタ)
図1 左は、ICパッケージ内のリードフレーム。赤く囲んだ部分に水晶振動子(右)が固定されている。穴から水晶振動子の金色の端子をリードフレームに開けた穴から露出させている。(写真:ラピスセミコンダクタ)
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 今後、水晶振動子のほか、アナログIC、センサー、電源回路、アンテナや他のRF(無線周波)回路、電池など、これまで外付けにすることが一般的だった部品を1パッケージに収める狙いだ。車載機器や家電などでは、比較的安価な液晶パネルのドライバーと汎用マイコンを1パッケージに収める要求があるとみて、開発に乗り出した。IoT(Internet of Things)機器など低コスト化と小型化が求められる機器への需要も見越し、開発の検討を始めた。