開発したGaN系LED105個を、単三の乾電池4個で光らせた様子
開発したGaN系LED105個を、単三の乾電池4個で光らせた様子
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 「GaN系半導体だけでRGB(赤色、緑色、青色)の発光色がそろい、マイクロLEDディスプレーをモノリシックに作製可能になった」――。

 こう述べるのは大阪大学 教授でナノサイエンスデザイン教育研究センター センター長の藤原康文氏だ。藤原氏の研究室は2017年に非常に高い色純度で赤色発光するGaN系LEDを開発した。光出力は20mA注入時に1.25mW。外部量子効率は3.3%と、従来の赤色発光GaN系LEDに比べて大幅に高い。しかも、既存の青色発光GaN LEDや緑色発光GaN LEDと同じ有機金属気相成長法(MOCVD)で製造できるため、RGBのGaN系LEDを1チップ上に集積した超小型マイクロLEDディスプレーの比較的低コストでの製造が視野に入ってくる、というのである。