新開発の液晶パネル(写真左)と従来の液晶パネル(写真右)の比較。液晶パネルでまぶしい光から漆黒感まで同じ画面内で表現できるようになった。(映像:キュー・テック)
新開発の液晶パネル(写真左)と従来の液晶パネル(写真右)の比較。液晶パネルでまぶしい光から漆黒感まで同じ画面内で表現できるようになった。(映像:キュー・テック)
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 何もないように見えた暗闇の中に突然、花火が上がる。パナソニック液晶ディスプレイが開発したコントラスト100万対1の液晶ディスプレーに映し出された映像は、映像だと分かっていても、まるで目の前で本物の小さな花火を打ち上げているように見えた。液晶ディスプレーが表示する黒色が完全に暗闇の中に溶け込んでいたからだ。このような映像表示は「ポスト液晶」を狙う有機ELディスプレーが得意とする。一方、同社は安定生産で実績があり、多様な画面サイズの製品を製造できる液晶で、これを実現した。従来品が1800対1というから600倍の性能向上だ。