【技術】ドイツSchaeffler社、
IoT対応のセンシング技術

 ドイツShaeffler社は、工作機械のIoT(Internet of Things)化に向けたセンシング技術を開発、欧州工作機械見本市「EMO2017(通称EMOショー)」に出展し、同時に商品化した。DMG森精機と共同で進めているIoT関連のプロジェクト「Machine Tool 4.0」の一環。直動案内と主軸にセンサーを組み込み、工作機械に異常や故障が生じる前に知らせる予知保全に生かす。

 新しいセンシング技術の1つは「INA DuraSense」。直動案内に加速度センサーを組み込んだもので、振動を測定してデータを収集する。この振動データに対してある閾(しきい)値を決めておき、その閾値を超えた場合に直動案内にグリスを供給する。振動データから直動案内の摺動部の状況を把握し、必要な時に必要な量のグリスを供給する仕組みだ。グリスの供給量を従来から約30%減らせる。

 もう1つの新しいセンシング技術は、「FAG SpindleSense」。主軸が内蔵する軸受の真横にセンサーを組み込み、軸受にかかる負荷や温度、振動を検出する。これらを収集・分析して軸受の状況を把握。異常が発生する前に軸受の状況を知り、予知保全に活用する。

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