【技術】ドローンにCFRPとアルミの接合技術

 三井化学は、金属と樹脂を強固に接着・接合する技術である「ポリメタック」が、エアロセンス(本社東京)の自立型無人航空機(ドローン)の骨格部品に採用されたと発表した。同社のドローンに、三井化学は炭素繊維強化樹脂(CFRP)とアルミニウム合金製ジョイントを一体化した骨格部品を提供する。

 ポリメタックは、金属を薬液で表面処理することで表面に直径数十nmの微細孔を形成した後、そこへ溶融樹脂を射出するなどして微細孔に樹脂を入り込ませて、強固に接合させる方法。

 三井化学は接合技術を提供するだけでなく、アルミ合金製ジョイントの形状設計も担当した。

 設計では軽量化などの工夫をした。「独自の解析技術を用い、従来は約20の部品で構成していたジョイントを単一部品で実現し、50%の軽量化と剛性の向上を達成できた」(三井化学)という。

【動向】2016年ハノーバーメッセの詳細決定

 産業技術の専門展示会である「HANNOVER MESSE(ハノーバーメッセ)」の2016年の開催概要が明らかになった。会期は2016年4月25日(月)~29日(金)で、ドイツ・ハノーバー国際見本市会場で開催される。2015年9月9日に東京で説明会が開かれ、ドイツメッセ ハノーバーメッセ担当上級副社長のマルク・ジーマリング氏などが登壇した。

 2016年のメインテーマとなるのが「Integrated Industry(産業システムの統合化)」。昨今、世界の製造業ではデジタル化が重要テーマになっており、「Industry 4.0」に象徴されるものづくりの再構築に向けた試みが始まっていることに対応する。「Industry 4.0の応用例が100件以上展示紹介される」(同氏)という。

 パートナー国としては米国が選ばれた。米国の重要人物も会場に足を運ぶ見通し。「既にドイツのメルケル首相が米国のオバマ大統領に招待状を送っている」(同氏)という。